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  心に響いた本  



タイトル:セルフトークマネジメントのすすめ                  著者: 鈴木 義幸


私(家方)は休みの日にはよく古本屋に出かけます。最近では本を新品で買った覚えがほとんどないくらいです(-_-)  先日も車で20分くらいの所にある、某有名古本チェーン店に行き、上記の本を見つけることができました。


私にとっての「良書」とは、自分の成長に必要なことで何か一点でも気づかせてくれたり、とても有益な知識だなと感じさせてくれる本です。先日もこのような「良書」に出会うことができました。


この本が私に気づかせてくれたことは、次の一点です。『反応と対応を区別して行動する』ということです。この本のテーマは「セルフトーク」です。セルフトークとは、認知療法でいう「自動思考」を意味しています。


私たちは自動思考に沿った感情を持ち、自動思考に沿った行動を取ります。その自動思考が肯定的なものなら、無意識的な反応をしても特に問題は起こりませんが、否定的な自動思考の場合は、自分自身ばかりでなく周囲の人たちにも否定的な影響を与える可能性が高くなります。


この本では、否定的な自動思考が生まれた場合、すぐさまそれに沿った行動を取るのではなく、つまり「反応」するのではなく、一呼吸間をおいて「自分の心に問いかける」という「対応」をすることをアドバイスしてくれています。著者は、この「自分の心に問いかけてみる」という行為をするかしないかが、「反応と対応」の分岐点になり、区別することにつながると書いています。


もちろん「反応と対応」の辞書的な意味の違いは十分理解しているつもりでしたが、セルフトーク(自動思考)に対して自分の取る行動が、「反応」なのか「対応」なのかということを今まで意識したことがありませんでしたので、私にはとても新鮮なアイデアのように感じられました。、そういうわけでここで「良書」として紹介させていただきました。

  みなさんもよかったら一読してみてください。気軽に読むことができる本ですよ\(^o^)/


手話



 タイトル:「嫌われる勇気」と「幸せになる勇気」                  著者: 岸見一郎 ・ 古賀史健


心理学の3大巨匠の一人であるアルフレッド・アドラーが提唱した個人心理学(アドラー心理学)をだれもが容易に理解できるように会話形式で展開していく素晴らしい内容の本です。私(家方)のつまらない感想はあえて書きません。とにかくご自分で読んで、感じてください。皆さんが一生のうちにめったに出会うことがない本になると思います。

Seeing is believing.  この場合は、Reading is believing.  Reading is changing.  かな・・・




タイトル:「ニュータイプの時代」      著者: 山口周                  投稿者:吉村康之亮 (就労支援員)


この本はあまりにも多岐に亘ってこれからの時代について語っていて、全体をサラッと要約することはできません。全部で8章に分かれていますが、それぞれの章で感じること、 考えることが次から次へと湧き出してきて、読みながら思考を整理することすら難しい本でした。


今回は第一章で書かれていることについて、私が感じたことを書こうと思います。ここでは6つのメガトレンドが起こるのだと書かれていますが、私はこの中で「問題の稀少化と 正解のコモディティ化」が深く印象に残りました。ビジネスとは問題の発見とその解決がセットになったモノなんですね。あなたが持つ○○という問題(ペイン、課題)を我々は○○で解決します、とやるのがビジネスの王道なのですが、今までは「問題」がたくさんあって「解決」が少ないという時代だったんですね。だから問題解決をすることに価値があって、それがビジネスになったわけです。


ところが現代という時代は、モノが溢れかえり、テクノロジーが進化することで、解決策を見つけることがそれほど難しいことではなく、むしろ「解決策」の方がが「解決すべき問題」よりも多くなって来たというのです。


そこに加えて、不安定で、不確実で複雑で、曖昧な社会(頭文字をとってVUCAと呼んでいます)が組み合わさると、経験、予測、最適化という今までの時代では価値が高かった能 力が、ドンドン無価値になっていくというのです。つまり今までは、問題を解決することに価値があったから、その問題を経験を使って予測したり、解析したりして解を導くスキルがある人が高い報酬をもらっていたんですが、正解がコモディティ化すると、経験があることがむしろ邪魔になるんです。


時代が複雑で曖昧で不安定になると予測をすることに意味がなくなり、最適化が通用する時間が極端に短くなるため、最適化することが売り物にならなくなる、そんな時代がもう ここまでやって来ているというのです。ここから読み取れるのは、いわゆるエリートという人たちが得意とするようなことの価値が減っていくということです。


そこでは混沌とした状況下で、何が問題なのか?を定義することができる人に光りが当たり、情況の変化に応じて臨機応変に態度ややり方、場合によってはゴールさえも変化させ られる人が価値を持つようになるんです。会社という組織は、資料を作ったり、稟議をもらったり、根回しをしたり、という意味不明のプロセスを要求されるのですが、小さな組織や個人ではこれがゼロなのですから、時代の変化に合わせた臨機応変さという点では、大きな会社組織は不利になるんです。


その状態で、ゴールさえも変化させなければ生き残れないような時代が来たらどうなるのかというと、会社の寿命そのものが極端に短くなるということです。これは既にそうなっていまして、かつてはひとつのビジネスモデルの賞味期限が30年から40年と言われていたんです。つまりひとつのやり方に習熟したら、それをずっと使うことでビジネスができた、その世界で生きることができたということです。 それが2000年以降大きく変化しています。


アメリカでは企業の平均寿命が60年だったものが、今では20年ほどになっているというデータがあります。つまり新陳代謝が激しいんですね。それはつまり、同じ商品、サービスを「この道一筋○○年」という考え方が通用しなくなるということです。富士フイルムとコダックの違いなんですよ。


前者はデジカメが現れた直後に、カメラのフイルムを作っていてもビジネスにならないと気付いて、自らがデジカメを作るようになって、業界をリードしました。そしてデジカメがスマホに吸収されて販売台数が減ってきたら、今度は写真フィルムの技術を応用して医薬品や化粧品の分野に参入したんですね。今ではなんで会社名が富士フイルムなの?ってくらい大きく変化しています。 富士フイルムが構造転換を成功させた新規事業の取り組み方とは?
https://circu.co.jp/pro-sharing/mag/article/380/


対してフイルムメーカーの世界的巨人だったコダックは、デジカメは大したことが無いと考えて何も手を打たず、その結果、デジカメの普及に合わせてあっという間に、市場から 消滅してしまいました。


これと同じような流れが、我々個人にも起こるということがこの章で書かれていることなんです。平たくいえば、良く分からないことがたくさん起こる時代なんだから、ひとつのことに決め打ちをせず、身軽に色々なモノに手を出してみるという姿勢が大事だよ。


過去の経験に拘泥せずに、「正解」ではなく「問題」にフォーカスできるように、物事の全体を見る習慣を持つ人が有利になるよ。ということなんでしょう。これって20世紀の常識的な「デキる人」とは全く違いますよね。つまり最も理解すべきは、 これからは「デキる人」、「優秀な人」の定義がガラッと変わりますよということなんです。


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